土地を買って住宅を建てる注文住宅や、建築条件付き土地を買う場合は、
「土地選び」が家づくりの最初のステップになります。
購入後に「思っていた家が建てられなかった」という後悔をしないためにも、
土地選びに関わる基本的な要素を理解しておく必要があります。
今回は、住宅用の土地探しで重要になるポイントについてまとめてみたいと思います。
土浦市をはじめ、茨城県で住宅用土地をお探しの方に参考にしていただきたいと思います。
目次
◆ 土浦市の土地相場感をつかむ
住宅情報ポータルSUUMOによると、土浦市や主な周辺都市の
住宅用土地の価格相場は以下のようになっています(2020年11月27日現在)。
土浦市 | 9.2万円/坪 |
つくば市 | 14万円/坪 |
牛久市 | 9.9万円/坪 |
守谷市 | 22.4万円/坪 |
取手市 | 10.5万円/坪 |
常総市 | 5.3万円/坪 |
下妻市 | 4.1万円/坪 |
1坪は約3.3㎡なので、土浦市では1㎡あたり約27,800円が相場ということになります。
さらに、具体的にめぼしい土地の場所が分かるなら、
「全国地価マップ」を使って、その場所の公示されている路線価を調べてみましょう。
全国地価マップの活用法
全国地価マップは、毎年国が公表している全国の地価を路線ごとに調べることができます。
この公示価格は実際の取引価格に近いと言われています。
公開されている地価は「地価公示・地価調査」「相続税路線評価」「固定資産税路線評価」があり、
「相続税路線評価」「固定資産税路線評価」は、固定資産税や相続税の課税額を出すために土地の評価額の根拠として使用されます。
全国地価マップを活用するときのポイントは、
1.地価公示・地価調査よりも評価地点が多いため、「相続税、固定資産税路線評価の方がよりピンポイントな路線の評価額を知ることができる」
2.相続税路線評価は毎年更新されますが、固定資産税路線評価は3年に1度の更新のため、「最新の状況を知るには相続税路線評価を使う方が良い」
3.「相続税路線評価は地価公示の80%程度」になるように定められていること
の3つです。
つまり、相続税路線評価を使って、その価格を0.8で割ることで、
ピンポイントな路線価を地価公示に近い金額で割り出すことができます。
相続税路線評価の数字の単位は千円/㎡なので、「30」と表示されているなら「1㎡あたり30,000万円」となり、
これを0.8で割ると「1㎡あたり37,500円」が、公示価格に近い土地価格ということになります。
この金額より高いから必ず適正でないというわけではなく、土地の需要、人気や開発状況など様々な理由で価格が上がっていることはあります。
あまりにもかけ離れていなければ、自分が欲しい場所で納得できるのであればOK、という判断基準の1つとして覚えておくと便利です。
◆ 土地選びの5つのチェックポイント
1.物件周辺(街の雰囲気、生活施設)
価格とともに、土地自体の情報を集めることも大切です。検討している土地の周辺を実際に歩いてみて、
街の雰囲気や周辺環境、生活施設がどこにあるかなどをチェックしましょう。
掲示板や電柱にひったくりや痴漢などの注意が多いかなど、犯罪の発生状況も調べておくと安心です。
場合によっては警察のホームページなどでエリアごとの犯罪の発生状況が公表されているケースもあるので参考にしてみましょう。
また、ハザードマップも必ず自身で確認することをおすすめします。
市町村のサイトなどで情報を得ることができます。
津波や水害、土砂災害、液状化、崖崩れなどの被害予測をあらかじめチェックし、区域内の危険度を確認しておきましょう。
2.地盤の弱さ
ハザードマップとともに、実際の周辺チェックで地盤の弱さを示す兆候を調べることもできます。
最終的には地盤調査を行わなければ正確な判断はできませんが、水たまりができやすい場所は地盤が弱い傾向があるということを知っておくだけでも役立ちます。
例えば、
・雨が降った翌日でも側溝や道路に水がたまったまま
・地盤沈下で路肩の側溝がくぼんでいる
・周辺の建物の基礎のひび割れが多い
このような場所は地盤が弱いエリアである可能性があります。
3.敷地の条件
土地には、建ぺい率や容積率、北側斜線など建てられる建物に関する制約があります。
また、庭や駐車場、玄関、リビングなど基本的な家の要素の位置を決めるときは、
土地に接する道路の方角や接する道路の幅などが大きく関係します。
また、擁壁の上の場合は、擁壁の状態を確認する必要があります。
状態が悪ければ新たに擁壁を作り直す必要があり、工事費も余計にかかることになります。
希望通りの快適な家をその土地で建築可能かどうかは、
土地を購入する前に、建築予定の施工会社や設計士に相談して、現地調査をしてもらって判断するのがベストです。
施工者に事前にその土地で家を建てた際の建築費の概算を出してもらえれば、
土地の購入費用と建築費用のバランスはどうか、
予算オーバーにならないかなどをあらかじめ知ることもできるため非常に重要です。
概算を出してもらうときは、家本体の工事費だけでなく、外構工事や地盤調査、ライフラインの工事など、
様々な付帯工事費も含めて出してもらうようにしましょう。
敷地の状態によっては本体工事以外にかかる費用は意外と高く、そこで予算オーバーに気づくというケースもあるからです。
4.隣地との関係
敷地と隣地の境界がきちんと示されているかもチェックするようにしましょう。
昔からの住宅地などでは、境界杭がなく境界が不明になっていることもあります。
また、隣地の建物からの距離や住人からの視線がどこにくるかなども、家を設計するときに大事なポイントです。
隣接する建物との位置関係を考えずに設計してしまうと、
建築時や建て替え時、給湯器などの外壁にある設備点検時、災害時などで互いに建物に損傷を与えてしまう可能性が高くなるため注意が必要です。
さらに、隣家のバルコニーや物干し場、窓の位置から見えることが気になる場合は、間取りは一定の制約を受けます。
5.ライフラインの状況
敷地のチェックでもう一つ重要なのが、ライフラインの状況です。
上水道の引き込みがあるかをまずチェックしましょう。
敷地内に水道のメーターや引き込み位置の目印となる杭があるかどうかで分かります。
上水道の引き込みがなく道路の本管から新たに引き込む場合は少なくとも50万円以上の工事費がかかります。
また、引き込み管の口径も重要です。
メーターボックスの中の25mm、20mm、13mmなどの数字をチェックします。
古い住宅地では13mmのところが多いですが、13mmだと蛇口5箇所程度までしか対応できないため、
足りない場合は20mmや25mmに取り替える必要があります。
この他にも、下水道の有無やガスの引き込み管、電柱の位置もチェックし、
ライフラインのために新たに工事を行う必要があるかどうかは必ず確認するようにしましょう。
◆ まとめ
土地購入から家づくりを考えている方にとって、土地選びは建つ家そのものを左右する最も大切なプロセスです。
今回ご紹介したチェックポイントを参考に、事前にしっかり情報を集めてから購入決定をされることをおすすめします。
今回ご紹介した土地のチェックポイントの他にも、土浦市で失敗しない土地選びのためのセミナーを随時開催しております。
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