いざ欲しい中古マンションが決まったら、どんな流れで購入手続きを進めていくのか、意外と知らない人も多いのではないでしょうか?
契約のことは購入申し込みをしてから考えれば良いと思うかもしれませんが、流れを知っておくことで、購入時にそれぞれの段階の注意点をしっかり確認しながら、納得して契約することができるようになります。
そこで今回は中古マンションの物件探しを始める前にぜひ知っておいて欲しい、不動産購入の際の基本的な流れを解説します。
中古マンションの購入申し込みにあたって、できるだけスムーズに契約、入居へ進むためにできる事前準備についてもまとめますので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
- ・不動産(中古マンション)購入の流れ
- ・購入申し込み
- ・住宅ローン審査・ローン契約
- ・瑕疵保険加入に必要な検査や適合証明書の発行
- ・不動産売買契約
- ・決済・引渡し
- ・まとめ|中古マンションの購入申込から引渡しまでは約1ヶ月が相場
■不動産(中古マンション)購入の流れ
・購入申し込み
購入の第1段階は、物件を販売している不動産会社や仲介業者に購入申し込みをします。
まず「買付証明書」を提出して、売主に購入する意志を示します。
買付証明書には指値(購入希望価格)を記載するため、価格交渉を行うこともできます。価格交渉は値下げを希望する事情・理由をしっかりと伝えた上で、売主と話し合いをするようにしましょう。
買付証明書は、その物件を必ず契約・購入するという法的拘束力はなく、提出も自由です。
あくまでその物件を購入する意思を示し、購入に向けての動きをスタートさせるための書類です。
1つの物件に複数の希望者から買付証明書が提出されることもあります。
売主にとって、買付証明書は売却する相手を選ぶ資料にもなります。希望や事情を詳しく記載しておけば、売主に対するアピールにもなります。
POINT 購入申し込み後、契約を断ることはできる?
売買契約書に署名・押印する前であれば、買付証明書を提出した後に購入をキャンセルしてもペナルティはありません。もし、書類作成時に申込金などの名目で費用を支払っていた場合も返金してもらうことができます。
ただし、買付証明書を提出して交渉がある程度進んだ後、不合理な理由で契約を拒否した場合は、購入希望者、売主ともに損害賠償を請求するケースもあります。ですが、むやみに複数の物件に買付証明書を提出するなど、買主としての信用が失われるような行為を行わない限りは心配ありません。
・住宅ローン審査・ローン契約
買付証明書によって物件の購入申し込みをしたら、物件の売買契約までの間に、購入費用決済に向けて住宅ローンの契約をします。
POINT 住宅ローンは仮審査をあらかじめ終えているとスムーズ
住宅ローンを利用する場合は、事前に仮審査に通っておくと、この時点での本審査、ローン契約がスムーズに進むことが多いです。仮審査に通っていれば、支払い能力があることを売主に示すことができますし、本審査の手続きもすぐに開始できます。
物件購入申し込み前に仮審査を終えておくためには、物件探しの段階であらかじめ利用する金融機関やローンを絞り込んで、仮審査を申請する必要があります。
そして、利用するローンを決めるためには、予算決めや毎月返済できる金額によって適したローン探しもしなければなりません。
申し込み後にローンの情報収集を始めると、ローン選びや仮審査の準備で予想外の時間を取られてしまうことも。
金融機関の住宅ローン仮審査は、購入前でも物件情報や年齢、年収、職業などの申告をすれば行うことができるので、予算や資金計画を明確にするためにもできるだけ早めに仮審査を受けておくことをおすすめします。
POINT 住宅ローンの仮審査に必要な期間・必要書類
住宅ローンの仮審査は、申し込みから審査結果が出るまでに3~5営業日程かかります。
仮審査に必要な個人情報は基本的には自己申告となります。金融機関によっては源泉徴収票など、収入額が明記された資料の提出を求める場合もあります。
POINT 本審査からローン契約、融資実行までに必要な期間・必要書類
住宅ローンの本審査は一般的に10日~1週間前後かかります。本審査承認後、契約から融資実行までは約1ヶ月程度を見ておきましょう。通常、融資実行日は物件引渡し日と同一になることが多いです。
本審査には源泉徴収票や住民税の課税証明書、住宅を共有名義にする場合はそれぞれの収入証明書や印鑑証明書などが必要です。
また、物件の売買契約書や登記事項証明書など、物件に関する必要書類もあるので、提出書類の準備や書類内容に不備がないか確認する余裕を持ってスケジュールを立てましょう。
・瑕疵保険加入に必要な検査や適合証明書の発行
瑕疵保険とは、住宅購入後に建物に重大な瑕疵(欠陥)が見つかった場合、必要な補修費用をカバーしてくれるもので、新築中古問わず、住宅購入でとても重要な保険です。
中古住宅の場合は、売買契約時に加入の確認が行われます。
売主が不動産会社の場合は、宅地建物取引業法の瑕疵担保責任に従って担保期間を2年とすることが多くなっています。
POINT 売主が個人の場合は瑕疵保険加入のための建物状況調査の期間も必要
売主が個人の場合は瑕疵担保責任は数ヶ月、場合によってはなしというケースがあります。そこで、個人間売買の場合は検査業者に依頼して瑕疵保険に加入するための瑕疵保険適合調査の実施、適合証明書の発行を行うことになります。仲介業者が間にいる場合は、検査業者をあっせんしてもらうこともできます。
この検査業者による検査は2,3日、検査後適合証明書の発行までは1週間程度かかりますので、事前に期間を頭に入れておきましょう。
POINT ホームインスペクションを受けるなら契約前に
瑕疵保険適合調査とは別に、ホームインスペクション(住宅診断・建物状況調査)を依頼したい場合も、申し込みから契約までの間に行いましょう。
検査業者によっては「瑕疵保険適合調査・建物状況調査」をセットでホームインスペクションとして実施してくれるサービスもありますので、検査内容をよく確認した上で上手に利用しましょう。
・不動産売買契約
住宅ローンの契約を終え、融資日の目処が立ったら、いよいよ物件の売買契約を結ぶことになります。契約書や重要事項説明書の確認を行った上で契約に移ります。
POINT 売買契約時に買主が用意するもの
不動産売買契約時には、印鑑(ローン利用の場合は実印)、手付金(現金か小切手)、印紙代、本人確認書類などが必要です。
手付金は物件価格の5~10%が相場で、現金か小切手で用意する必要があることを忘れないようにしましょう。また、仲介業者を利用している場合は仲介手数料の半金も現金で必要です。
POINT 契約書や重要事項説明書は契約日前に確認するのがベスト
契約書類は内容が多岐にわたり、契約当日の数時間だけではすべてを確認するのはなかなか難しいですよね。契約日の1週間程前から契約書類を事前に確認しておけるとベストです。契約日までに期間があれば、疑問点も契約前にすぐに伝えて確認することができます。
契約日前に契約書・重要事項説明書を見せてもらえるかどうかは、不動産会社に前もって確認しておくと安心です。
・決済・引渡し
売買契約後、ローン本審査が承認されれば、融資実行日に決済(物件の残代金の支払い)と物件の引渡しを行います。
決済は買主の利用する住宅ローンの金融機関で決済が行われるのが一般的で、平日の午前中に設定されることが多いです。買主、売主の他に不動産仲介業者、司法書士、金融機関の住宅ローン担当者が同席します。
司法書士により物件や買主、売主の身元確認、所有権移転登記書類の確認などが行われたのち、融資が実行されます。
融資が実行され決済手続きが完了したら、鍵や設備の取扱説明書などを受け取り引渡しが行われます。
決済日には、仲介手数料の残金など、現金で必要な諸費用もあるため、決済日までに確認しておきましょう。
契約時は通常司法書士が同席し、契約後その日のうちに不動産の登記変更の申請を代行してくれます。
■まとめ|中古マンションの購入申込から引渡しまでは約1ヶ月が相場
今回は、不動産購入の基本的な流れを解説しました。短い期間でたくさんの書類を用意したり、様々な契約を結んだりする必要があるため、事前に知っていると心構えができますね。
契約・入居までにかかる期間は、売主、不動産会社、住宅ローン会社それぞれが異なれば、相場よりも早かったり遅くなったりするケースもあります。今回紹介した不動産購入の流れと期間、ポイントを1つの目安として、中古マンション購入に向けたスケジュール作成に役立ててくださいね。
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